福島県いわき市の銘菓と言ったら真っ先に「じゃんがら」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。いわきの郷土芸能「じゃんがら念仏踊り」に由来して作られたお菓子はふるさとの味として愛され続けている逸品です。まもなく創業70周年を迎える「お菓子のみよし」に菓子作りへの一途な想いを伺っていきました。
いわき市民のふるさとの味「じゃんがら」
「お菓子のみよし」は、初代荒井政ヱがいわき市で和菓子店を構え、昭和24年創業しました。創業間もなく、何かいわきらしいお菓子を作れないかと考え、試行錯誤の上に考案したのが「じゃんがら」でした。
いわき市を中心に伝承された郷土芸能「じゃんがら」は、鉦、太鼓を打ち鳴らしながら新盆を迎えた家などを供養して回る念仏踊り。現在でもいわきの夏の風物詩として大切に伝承されています。その「じゃんがら」の太鼓をイメージして作られたのがみよしの「じゃんがら」です。創業当時、饅頭が1個10円の時代に、30円という金額だったそうですが、それでも飛ぶように売れたのだそうです。
「時代に合わせて大きさや甘さは若干変化させています。当時の大きさは今の2倍あったので、今は「特大じゃんがら」として販売しているんですよ」と広報企画課課長の鈴木節子さん。
渋めのお茶とともにどうぞ
「じゃんがら」は、水を使わずに、卵の水分だけで焼き上げた皮で、北海道産大納言小豆を練り上げた小倉あんを挟んだ独特な和菓子。表面を砂糖でコーティングされたザックリ&しっとりな皮と、小豆の風味豊かな餡は、しっかりとした食べ応え。渋めのお茶と頂きたくなる、存在感のあるお菓子です。
濃厚チョコレートのどら焼き「ダイアモンドリング」
2010年、創業60周年を記念して誕生したのが「ダイアモンドリング」。ココア生地にガナッシュチョコレートを使用したチョコクリームを、たっぷりとサンドした洋風どら焼きです。
「チョコ風味ではなく、本物のチョコレートを使った本格的などら焼きが作りたかったんです」と鈴木さん。濃厚なチョコレートクリームに、ふわふわなどら焼き生地の相性がバツグン。冷やして食べると、少しかためのチョコと、しっとりとした生地でまた違った美味しさが楽しめます。
いわきで愛され続ける故郷の味をどうぞご賞味ください。
店舗情報
会社名 | 株式会社 みよし |
住所 | 【工場直売店】いわき市平谷川瀬一丁目11番地3 |
TEL | 0246-24-3443 |
営業時間 | 9:00~19:00 |
定休日 | なし |
代表者 | 荒井邦夫 |
販売店
みよし各店、ほるる売店、他