美しい自然に囲まれた環境のなかで「小川きのこ園」のきのこは育まれています。「自分の子供に食べさせられないものは出荷しない」、「自分たちが美味しいと思えるきのこを届ける」をモットーとしながら、日々きのこ作りに励む「小川きのこ園」代表の中島康雄さんにお話しを伺いました。
手探りで始めたエリンギ栽培
エリンギは、イタリアをはじめとしたヨーロッパ各地で古くから食用とされてきましたが、日本で自生していないため、私たち日本人には馴染みのないきのこでした。今でこそきのこの定番として定着した「エリンギ」ですが、中島さんが栽培をはじめた1998年ごろは、まだスーパーにも並んでいなかったそうです。
元々は、不動産賃貸業をしていた中島さんですが、貸し出していたきのこ工場が閉鎖することとなり、引き継ぐ形でエリンギ栽培をはじめました。生産方法も確立されていない時期だったため、手探りでのスタート。しかし、中島さんは「誰もやっていないからこそ面白い!」という気持ちでエリンギ栽培にチャレンジしたそうです。
繊細なエリンギの栽培方法を探りながら
「思ったようなきのこになるまでには、5年以上かかりました。基本的には自然の中で自生するものなのに、日本で自生しないということはそれなりの理由があるのではないかと考え、試行錯誤を繰り返しましたね」と中島さん。
雑菌に弱く、ストレスに弱いエリンギは、寒暖差をなくし、常にクリーンな状態を保つことが大切なのだとか。エリンギ栽培は、高温多湿を好むきのこの常識とは大きく外れたものでした。
「しいたけは山にもどんどん自生するすごく強いきのこで、エリンギは言わばお嬢様のようなものなんです」と中島さん。繊細なエリンギ栽培は、こまめに生育の様子を見て、手間と時間を惜しまず行われています。
ゆっくり育つからエリンギの旨味が凝縮
小川きのこ園のエリンギは、天然杉のおが粉を培地として、通常よりもゆっくりしっかりと育たせ、触感と味が最大限引き出されるタイミングを待って収穫されます。水分含有量が少なく、硬めの食感なのが特徴です。火を通してもシャキッとした食感が楽しめ、水分が少ないため、てんぷらや唐揚げにしてもおすすめなのだそう。
加工した惣菜エリンギも人気が高く、酒の肴やパスタやピザのトッピングにしてもよく合いますよ。香り高くコリコリとした食感のエリンギをぜひご家庭でお楽しみください。
店舗情報
会社名 | 有限会社ユウ 小川きのこ園 |
住所 | 福島県いわき市小川町上平字中平7 |
TEL | 0246-38-5224 |
代表者 | 中島康雄 |
販売店
スーパーマルト各種、道の駅ひらた、ほるる、他