旬の素材の旨味や食感を活かした漬物にファンも多い西野屋食品。創業から伝わる味を大切にし、「松前白菜漬」や「松前キムチ」が人気です。毎日のごはんのおかずになる季節の商品が並ぶ店内には、いつもたくさんのお客さんで賑わっています。
創業から愛される伝統の味
西野屋食品は昭和3年、いわき市小名浜で食品の問屋として生まれました。その後、いわき市鹿島に本社を置き、キムチなどの西野屋オリジナルの手作りの漬物の製造、直売を開始。創業当時からの看板商品「松前白菜漬」は、市場で出店していた時にお客さんにお茶請けとして出していたのが美味しいと評判になり人気に。「松前キムチ」とともに、西野屋を代表する伝統の味です。
また、マイルドな口当たりの「じゅうねんドレッシング」は、お年寄りから子どもにまで好評。「じゅうねん」とは「エゴマ」のことで、食べると「十年長生きする」と言われたことから東北では「じゅうねん」と呼ばれています。エゴマの主成分αリノレン酸は動脈硬化予防や細胞活性化の効果が。美味しく手軽にたっぷりの栄養を取り入れられます。
「にしのや農場」から新鮮な野菜を届けたい
「今後は、伝統を大切にしながらも地域の食材を使った商品開発に力をいれていきたい。」と話すのは、3代目小野賢司さん。
自社栽培の新鮮な野菜で加工品を作ることを目指し、2017年より「にしのや農場」で野菜作りをはじめました。畑仕事は未経験。試行錯誤をしながらのスタートでしたが、スタッフたちと協力しながら収穫を迎えた時は喜びもひとしおだったそうです。直売所でも販売し、新鮮でおいしい野菜が気軽に買えるとお客さんからも好評。今後は、採れたて野菜のピクルスなど、加工品にも力を入れていく予定です。
郷土料理「うにみそ」をごはんと共に
西野屋食品では、ごはんに合ういわきならではの惣菜品も人気。なかでも、「うにみそ」はファンが多い逸品。新鮮なウニと味噌、卵白を絡め、職人が一時間以上手を休めず炊き上げ、風味豊かに仕上げます。いわき市小名浜に昔から伝わる漁師料理でしたが、今では作れる人がほとんどいなく、西野屋食品がその味を守り、伝承しています。
「お米の消費量は減少していますが、ごはんが食べたい!と思わせる商品を届けていきたいです」と小野さん。食卓を彩る美味しいお漬物やお惣菜で、ご飯を美味しくいただく幸せがどんどん広がっていくことを願って。
店舗情報
会社名 | 西野屋食品株式会社 |
住所 | 福島県いわき市常磐上矢田町田端8-1 |
TEL | 0246-28-2828 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
代表者 | 小野賢司 |